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「文京をゆく・その23」 真砂坂(東富坂)から富坂へ 第五回 ~富坂・礫川(れきせん)公園・東京都戦没者霊苑~

前回までで、春日通りを一応、春日町交差点までご紹介し終わりました。

春日通り自体はもちろん、まだまだ続いていきますが、
このシリーズでは、最後にもう少し西側方面に坂を上ったところまでで、
一区切りを付けたいと思います。

富坂下 
さて文京シビックセンターを過ぎると、
千川通りにぶつかりますが、この交差点が「富坂下」です。

富坂案内 
そして、ここから小石川台地を上っていく坂が富坂
古くは「にしとみ坂」と称されていたようです。

礫川公園脇 
富坂下をはさんで文京シビックセンターの向いは、
礫川(れきせん)公園ですが……前方になにやら石像が見えてきました。

春日局像 春日局石碑 
そう、富坂を上りだしてすぐの礫川公園の脇には、
春日局の像と石碑が、春日通りを行き交う人と車を見守るように立っているのでした。

そして富坂南側一帯の町名「春日」は、
三代将軍・徳川家光の乳母で大奥の創始者、この「春日局」にちなむものなのです。


それでは、礫川公園のほうにもちょっと寄ってみましょうか。

礫川公園下 
礫川公園は小石川台地の東端の斜面を利用した二段式の洋式庭園風の区立公園です。

ここでは遅咲きの八重桜もあり、4月下旬まで花見がたのしめます。
さらに後楽園駅に隣接していますので、待ち合わせの場所としても便利ですね。

公園ガーデナー花壇案内 サルビアの花 
区民のみなさんが育てている「公園ガーデナー花壇」。
このとき(11月初旬)はサルビアの花が見事に咲いていました。

かつて、歌にも唄われましたが、
まさに『艶やか』とも言えるエロスを感じさせる紅色ですね。

さらに駅側の植え込みには、ハゼの木や珍しいハンカチの木も植えられています。

ハゼの木 ハゼの木案内 
こちらが、ハゼの木

この木は童謡「小さい秋みつけた」のいわば、モデルになったとも言えるものですが、
かつては文京区にあった『サトウハチロー記念館』が閉館したときに
そこにあった“はぜの木”を“切り株状”にして、この地に移植したとのことです。

ハンカチの木 ハンカチの木案内 
こちらはハンカチの木

一科一属一種といわれている珍しい木ですが、
なるほど、白いハンカチのようなものがぶらさがっているようにも見えます。

実はこの白い花のようにみえるものは“苞(ほう)”(つぼみを包む葉の一種)だそうで、
実際の花はその苞片に守られて、5月初旬頃に見頃になるのだとか。

このハンカチの木は、随筆家・作家 幸田文氏の長女で随筆家の青木玉氏のご好意で、
この礫川公園に移植されたそうですが、
案内板にある、「縁とは人とだけではなく、樹木にも思いがけない縁がある」という
青木氏の言葉には心を打たれますね。

礫川公園噴水 
小石川側正面にはカスケード、
これを介して上と下に別れた二段庭園になっているというわけです。

礫川公園階段 
上のほうも覗いてみましょう。

礫川公園上 
下の公園が花と水の西洋風といった趣きであるのに比べ、
上は割とごく普通の子供の遊び場といった感じのようです。

礫川公園からラクーア 
ここからはラクーア(後楽園遊園地)の様子もよく見えます。

礫川公園から戦没者霊園 
おや、さらに上に上がったところになにかあるようです。

戦没者霊園横 
これはいったいなんの施設なのでしょう……?

戦没者霊苑入り口 
実はここは東京都戦没者霊苑になっているのです。

戦没者霊苑1 
第二次世界大戦に於ける東京都の戦没者16万人余を慰霊する施設なのですが、
この静謐な空間に足を踏み入れますと、とても身が引き締まる思いがします。

戦没者霊苑2 戦没者霊苑5 
向って左側は高台になっています。

戦没者霊苑3 戦没者霊苑内6 
一面に広がった水の壁が、戦没者の魂を静かに慰めているかのようです。

戦没者霊苑鎮魂 戦没者霊苑鎮魂碑文 
「鎮魂」碑と山本健吉氏による碑文が捧げられています。

戦没者霊苑4 
設計は、建築家相田武文氏によるもの。


戦没者霊苑由来文 
角田房子氏による由来文。
反射して美しく草木を映し出している様が、よけいに言いようのない悲しみを誘います。

戦没者霊苑遺品展示室1 戦没者霊苑遺品展示室2 
富坂方面側にあるこちらの建物は
一階が休憩所、二階が遺品展示室となっています。

遺品展示室にある遺品の数々は戦争の悲惨さを黙して語っているようです。

昭和天皇御製碑 
そのすぐ手前には「昭和天皇御製」の碑がありました。


戦没者数一覧図1 戦没者数一覧図2
地域別戦没者数一覧図。

人の命が単なる数字に置き換わってしまう不条理さ、無常さをどうしても感じてしまいます。 

戦没者霊苑顕彰碑 戦没者霊苑顕彰碑アップ 
顕彰碑。

戦没者霊苑から東京ドーム 
すぐ隣には東京ドームとドームホテルがよく見えますが……
戦没者の霊はこの光景を今、どんな気持ちで見守っているのでしょうか。

戦没者霊苑富坂側門 
こちらは富坂にある正門になります。

戦没者霊苑開園時間 
開苑時間
平日 午前9時~午後8時
日曜日・土曜日及び国民の祝日 午前9時~午後5時

休苑日
1月1日~1月3日・12月29日~12月31日

観覧は自由、入苑料は無料です。

霊苑から富坂 戦没者霊苑富坂側案内
というわけで、春日通り富坂に戻りました。

理工白門祭 
この時期(11月)はまさに学園祭シーズンまっさかり、
東京都戦没者霊苑の隣にある中央大学理工学部でも、「理工白門祭」がにぎやかに行われていたようです。

一方では、これからの未来を担っていく若者たちの青春を謳歌する微笑ましい姿があり、
しかしその一方では、先の戦争によってその尊い命をはかなくも散らすことになった
戦没者の霊を慰める地が、すぐ隣で静かに佇んでいる。

平和で穏やかな晴れた秋の一日でしたが、
なんともしがたい複雑な気持ちにもさせられた一日でもありました。

かつての戦争において、亡くなられた人々を悼むと共に
世界の平和を祈りたいと痛切に感じます。



さて、最後はちょっとしんみりしてしまいましたが、
「文京をゆく」真砂坂(東富坂)から富坂へ篇、いかがだったでしょうか。

少しでも、興味を持っていただけたら幸いです。
それではまたの更新までごきげんよう!
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