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レイアウトにおける三つの要素(4)

さて、3回に渡って「余白」について考察してきましたが、
ここでいったん、いままでの話を整理してみましょう。

「余白」とはわかりやすくするための「思いやり」である。

これがまず、前提でしたね。
そして具体的に「わかりやすく」するための方法としては

1.「伝える」方向や流れに導く「案内役」としての「余白」
2.「伝える」要素を「整理」するための「余白」
3.受け手側にリラックスしてもらう「あそび」の意味としての「余白」

この3種類を取り上げてきました。
ここまではいいですよね。

ところで、
ここまでは「伝える」側への「配慮」としての「余白」利用法でした。

が、実はもうひとつ忘れてはいけない使い方があります。

さて、それはなんでしょう?

まずはこれをみてください。
文京をゆく02 
これは当ブログのシリーズ「文京をゆく」のタイトルですが、
なにかしっくりこないと思いませんか?

どうも窮屈な感じで「文京区」のよさが今ひとつ伝わらない気がしてしまいます。

ではこちらはどうでしょうか。
文京をゆく01 
のんびりと「文京区」を散策しているイメージが浮かんでくる気がしませんか?

文字間を空けるだけで「文京区」の景色まで変わってしまいそうです。

さてこの「余白」はどういった意味の「余白」でしょう?

実はこれは
「伝えたいイメージ」を創造するための「余白」なのです。

もちろん、見る側にわかりやすく「配慮」した部分もありますが
それ以上に「伝えたいこと」としての「余白」の意味が強いのです。

もっとわかりやすい例をあげましょう。
ひとり 
いかがでしょう? 周りのスペース自体がひとりの寂しさを「主張」しています。

満員 
こちらはスペースがほとんどないこと自体が満員状態を表しています。

このようにデザイン次第では、
「余白」自体が「文字」や「グラフィック」と同じ役割として
「伝えたいこと」を「主張」することもできるのです。

こういったテクニックは最近ではウェブ上でもよく見かけますね。
例えば、

余白自体に意味があるんだよ。

こういった一文があるとして

余 白 自 体 に 意 味 が あ る ん だ よ。

……こんな風に、文字間を空けるだけで
文字を大きくしたり色をつけたりせずに強調したニュアンスにもなります。
(一字一字がくっきりと見えてくるからでしょうか)

そういえば作家の京極夏彦氏は、
改行や改ページを考えて自ら、組版レイアウトそのものも行うそうです。

これは書籍における文章末のスペースなどもすべて含めて、
自分の作品であるという自負があるからなのでしょうね。
(単行本と文庫などで版型が変わる時はストーリーが変わらない範囲で表現を変えるほどだそうです)

このように、「余白」の世界は本当に奥が深いものです。

これはデザインの世界だけではなく、すべての事柄において
いえることのような気がしてなりません。
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